昨年、私が所属する「コーチング・プレイス」というプラットフォームで、仲間と一緒にオンラインイベントを開催しました。
「おうちと水回りの座談会」
というテーマで、皆さんからいろいろなお話を伺うことが出来ました。
その中のお一人の心配事は、今もこれからもたくさんの方たちが直面する問題ではないかと思い、その経緯をご本人の承諾をいただき、ここでご紹介することにします。
それは
「離れて暮らすご実家の心配事」
その方には、ご実家で一人で暮らしている高齢のお母さまがいらっしゃいます。
築年数が経っているお宅ということもあり、バリアフリーにはなっていません。
この時お話しくださった心配事は3つ。
1つ目は
トイレのロータンクの不具合
2つ目は
2階を生活のテリトリーとしていることによる、急階段の上り下りの危険性。
3つ目は
浴室の入り口の建具の不具合
1つ目に関しては、水回りに詳しいイベントパートナーが交換が必要な部品をお知らせして解決。(のちに、部品を替えることなく、なぜか再稼働したそうです)
2つ目に関しては、
1階には、かつてお父様や、お母様の実母が使っていた部屋が空いている。
お二人がお元気なころのお母さまのテリトリーが2階だったため、習慣的にそのまま生活している。
お母さまの足の調子もよろしくない状態での階段の上り下りはかなり危険なので、なんとかしたい、とのこと。
階段をかけ替えることはできないこともありませんが、緩やかなものにかけ替えるのは、かなり大変な工事になります。
1階に部屋が空いているのであれば、お母さまに納得していただいた上で、生活の拠点を1階に移してもらうのが現実的に思えます。
お母さまのお気持ちを尊重しながら、2階にあるお母さまのお荷物を少しずつでも1階に一緒に運んで、拠点を下に移してもらうように促していこう、と言うことになりました。
さて、3つ目。
お風呂の建具が老朽化し、なかなか開かなくなるとのこと。
今のようにユニットバスが当たり前になる前の住宅では、建具の枠が木製だったりすることが多く、枠が腐食したり、建具の下部についている「戸車」が破損して、スムーズな開閉が出来なくなることが多々あります。
↑↑ こういうのが戸車(とぐるま)です
お風呂に入るときに開かない、というのであれば、入れないと言うことで済みますが、危険のは、入っているときに開かなくなってしまったとき。
携帯なども当然持って入っていないので外部と連絡をとれず、場合によっては命にかかわります。
階段問題も、もちろん危険で心配ですが、1階を使えるという代替案があります。
ここは早急になんとかしなければ。
「対処方法はおおきく分けて3つ」
今回のケースの場合、対処方法として考えられるのは
1. 浴室をユニットバスに交換する
2.建具だけ交換する
3.とりあえず建具を片方はずす
1は金額、工期とも負担が大きい
2は比較的負担も少なく、工期も1~2日
3は外したところにシャワーカーテンなどで目隠しすれば、自分で出来ます。
ご本人がお母さまとじっくりお話しした結果、
「まずは建具を外して、シャワ―カーテンをつける」ということになった、
とご報告をいただきました。
とりあえずの安全は確保でき、離れて暮らすご家族の方々も安心を手に入れられたと思います。
ただ、このままだとちょっと冬は寒い!
ということで、その後もお話し合いを続けた結果、建具を取り替えよう、とお母さまも納得され、近々業者さんにお話しする、と言うことになったそうです。
「実家リフォームで思うこと」
私には89歳の母がいます。
耳が遠い以外はとても元気で健康上の心配はありません。
母も、住まいになにか不具合があってもなかなかこちらには言わず、
「なおそう」と言っても「今からお金をかけてもねぇ」となかなか腰を上げません。
今回のケースも、息子さんたちがそれぞれに家を持っていることもあり、お母様にそういう思いがあったそうです。
これまでのご家族を思いながら、ご自分の人生を頑張って生きてこられたお母さまが、「今」と「これから」の時間の中で、快適で安全な暮らしを手に入れることは、ご自分へのご褒美だと思ってくださるといいな、と心から思います。
私も一緒に暮らしていない親が、安全に、幸せに、心配なく暮らしていることが、子供の安心、幸せにつながることを伝えるようにしています。
小さな不具合を一つ解決するだけで、高齢者でなくてもストレスはかなり軽減されます。
今回のシャワーカーテンのように、大きなリフォームができなくても、「とりあえず」「今すぐ」できることは意外にたくさんあります。
「大丈夫」をそのまま受け取らずに、「本当に大丈夫かな?」と確かめて、不安材料を少しでも少なくしていくことが出来ると、お互いの安心につながるのではないかと思っています。
同じようなお悩みをお持ちの方、お気軽にご相談ください。
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